グッドニュース誌(日本語)
月刊「グッドニュース誌」は救いの福音と恵みの証を伝え、多くの人々をイエス・キリストの世界へ導いています。

「パク・オクス牧師の証」地の果てまで福音を、終わりの日まで主と共に_246

投稿者
goodnews2
投稿日
2020-07-10 00:05
閲覧数
641

ミソン、私のミソン


先日、計算をしてみると、私が救われてイエスの中に入ったから58年が過ぎていた。救われる前は暗くて希望もなく生きていたが、救われた後にイエスは私に多くのことをなさった。特に私が福音を伝えるときはいつも神の恵みを受けた。最近、放送を通して福音を伝え、多くの人が救われるのを見ながら、私のような人に神が働くことがとても驚いた。生きながら常に私が思っていることは、もし私が高慢になってこの信仰を失うのではないかということだ 。

 

私が出会った多くの人々の中で忘れられない一人
この60年近く問題や困難、苦しいこともあったが、その度に神が私の心におられて、神はどんなときでも福音を伝えられるように導いてくださった。最近、放送やオンラインを通して御言葉を聞いて救われ、証を載せた人たちのコメントを読んでどれほど感謝したのか言葉では言い尽くせないほどだ。このようなことの中で一番大事なのは、私が福音を伝えるとき、神が私を助けてくださることだ。今みたいに放送やインターネットを通して多くの人々に福音を伝えることもあるが、個人的に福音を伝えるときにも神が助けてくださるのを見てどれほど感謝するか分からない。
福音を伝えてみると、切羽詰った心で御言葉を聞く人もいれば、福音そのものが嫌い、イエスも嫌いなのにやむを得ず聞く人も多い。その度、神が私の心や御言葉を聞く人の心に働いてくださることに本当に感謝する。私が会った数多くの人の中に忘れられない一人はナム・ミソンという若い娘だった。
以前、テドク修養館で修養会中に昼食を食べ、兄弟たちとサッカーをしていたとき、ある若い婦人が訪ねてきた。「牧師先生、私の親戚が修養会に来たので、御言葉を伝えてくださいますか。」そこで私はサッカーを中断し、その姉妹の親戚である母娘に会いに行った。その家族は結核でとても苦しんでいた。最近は結核の薬が良くなって、薬を飲めば治療できるため結核の患者が少ないが、その娘は少し違うケースだった。その娘は薬を飲んで治ったと思い薬を止めたのだが、体内に残っていた結核菌が薬に対する耐性を持ってしまったので薬が全く効かなくなっていた。彼女の父親も結核で亡くなり、母親は結核で肺に損傷を受けていて、23歳ぐらいのその娘の体重も23~24キロしかなかった。
母娘を座らせて御言葉を伝えたが、その娘はまったく御言葉を聞こうとしなかった。それで話を終えて翌日また話そうと思った。ところが、翌日には母娘が家に帰ってしまい、会うことができなかった。その二人を思い出す度「ナム・ミソンというその娘が救われなければならないのに…」と思っていた。

 

本当にミソンが福音が信じられて信じると答えたのか?
5ヶ月ほど経ったある日、思いがけなくナム・ミソンの母親から電話が来た。
「牧師先生、明日お時間ありますか。」
「はい、午後3時から4時の間に時間が空いてます。」
「それなら明日お訪ねします。」
翌日、約束の時間に母娘が来た。私は向かいに座って聖書の話をしようと口を開いた。
「ミソン、もしかして病気の人が神様に祈って病が治ったという話を聞いたことがあるか?」
するとミソンが突然怒りながら言った。
「それが私と何の関係がありますか?」
私はとても慌ててしまった。その話で怒るとはまったく思わなかった。
「ミソン、どうしたの?イエスを信じて病気を治さなければ。このまま死んだらどうする。」
「私、死ぬのは一つも怖くないです!」
その日もミソンは御言葉を聞かなかった。それ以上話を続けることができず、二人は帰ってしまった。私は二人を見送った後考えてみた。「その娘は病が重くて体も弱いのであまり長くは生きられない。イエスを信じればいいのに。」しかし私はその娘にイエスを信じさせる自信がなかった。
10日後、ミソンのお母さんからまた電話がかかってきた。
「牧師先生、明日お時間ありますか?」
「はい、あります。ぜひお越しください。」
次の日、その母娘がまた来た。その二人が来る前に私はたくさん考えていた。「今日もミソンが怒ってしまったらどうしよう。御言葉を聞かなかったらどうしよう。」と色んな考えをするときに二人が到着した。私が話した。
「ミソン、今日はとても重要な話をしようとする。少しだけ、一時間ほど話すから座ってよく聞いてね。」
私は福音を伝え始めた。イエスが私たちを愛して血を流して死んだことと、イエスの血がどのようにして私たちの罪を洗ったかを話した。福音を伝えながらも、ミソンが怒ると思って焦りが出て、ミソンの顔色を伺いながら話した。私はそのように福音を伝えたことは一度もないが、その日はとても切実な思いで話した。幸いにもミソンが御言葉をよく聞いていて、ミソンの母親も真剣に聞いた。ついに話をすべて終えた。
「ミソン、話を聞いてくれてありがとう。ところで私の話を信じるか?」
ミソンが意外な返事をした。
「はい、牧師先生。信じます。」
私は信じられなかった。‘本当にミソンが福音を信じたの?本当に信じているから信じると言ったの?’そこでミソンの母親に聞いた。
「ミソンのお母さんもこの御言葉を信じますか?」
「はい、牧師先生。これで分かりました。私のすべての罪がなくなりましたね。」
本当に感謝した。

 

「母さん、私イエスを信じる。イエスを信じてみる。」
ミソンの母親が話を始めた。先日、ミソンがいつも通っている病院で治療を終えて出て来るとき、医者が「ミソンのお母さん、ちょっと私と話してから行ってください。」とミソンの母親を呼んだ。
「ミソンのお母さん、お願いがあります。どうか私たちの病院に来ないでください。ここにはたくさんの薬があり治療道具がありますが、ミソンのためにできることは何もありません。こうするのが無駄だということを知りながら治療するのがとてもつらくて自分を責めてしまいます。ミソンの病気には薬がありません。この世にミソンを治療する薬はありません。どんな薬も効きません。だからどうか来ないでください。」
それでミソンの母親は静かに「分かりました。ありがとうございます。」と言って病院を出た。それでも病院に通いながら、少しはミソンが治るという希望を持っていたが、病院に来ないでほしいという言葉はミソンの死を意味することなので、心が崩れ落ちた。ミソンを車に乗せて家に送ってから一人で家を出た。ミソンの死を思うと、あまりにも悲しくてたまらなかった。ちょうど雨が降っていたので、雨に濡れながら午後ずっと市内を歩きながらミソンのことを思って泣いた。「神様、私はミソンなしでは生きられません!」
夕方になり家に帰ろうとしたとき、知り合いの占い師のことを急に思い出した。「そう、あの人に訪ねて聞いてみよう。」ミソンの母親は占い師の家に訪ねて行った。「なぜこんなに濡れたの?」「ちょっと雨に濡れただけよ。」とタオルで頭をふき、服についた雨水をはらい落とした後、座って話した。何をやらせても全部するから、ミソンを生き返らせる方法を教えてほしいと懇願した。すると占い師はミソンを生き返らせる方法が二つあると言った。それは何かと聞くと、お金をたくさんかけてお祓いをし、ミソンに神が宿って巫女になれば助かると答えた。ミソンの母親はそれを聞いて最初は「そうしてでもミソンを助けよう!」という気持ちが溢れていたのですが、心の片隅で「娘を巫女にするのはできない。巫女、それは絶対嫌だ」という思いがした。そこで占い師に「二つの道があると言ったが、他の道は何か?」と聞いた。すると占い師がイエスを信じる道だと言った。神が彼女たちを導いてくださったのだ。
ミソンの母親が家に帰るとミソンが寝ていたので、布団の中に手を入れてミソンの手を握った。そして声を出して祈るとミソンが怒るか心配で心で“神様、ミソンを助けてください!”と祈った。
翌日、母親がミソンを呼んだ。
「ミソン、お前に言いたいことがあるの。」
「母さん、何?」
「お前に神が宿って巫女になれば生きられるそうだ。」
ミソンが驚き、哀願するように言った。
「母さん、私は巫女は大嫌い。怖いよ。巫女になるのは嫌よ!」
「それでも仕方ないじゃないか?生きられる道はその道しかないというのに。それが嫌ならイエスを信じなければならないそうだけど、お前はイエスが嫌いでしょう?」
「母さん、私イエスを信じる。イエスを信じてみる。」
そのようにしてミソンは心を変えた。そして翌日、私のところに来て一時間ほど福音を聞いた。ミソンが心を尽くして聞いたので罪の赦しを受けて救われた。
ミソンが言った。
「母さん、今日私はとても不思議だった。牧師先生の御言葉を聞いている間、一度も咳をしなかったの。」
母娘はその日、罪の赦しを受けて喜びに満ちて家に帰った。
それからしばらく後、チュンナム大学の講堂で大きな行事があって私が御言葉を伝えてから出て来たとき、舞台裏の通路でミソンと母親が私を待っていた。その間ミソンの顔がとても良くなり、明るくなっていた。
「ミソンのお母さん、お元気でしたか?」
「はい。元気に過ごしています。」
「ミソンに美味しいものをたくさん買ってください。」
「最近ミソンがあまりにもたくさん食べようとするから問題です。」
隣にいたミソンが言った。
「どうして母さんはそれが問題なの?消化さえよくできればいい。」
これまでは結核の薬が胃腸に障害を起こして食べ物をよく食べられなかったが、薬をやめてからはどれほどよく食べるか、食べ過ぎるのが問題だと言った。ミソンの顔色がとてもよかった。

 

神に助けられて一人の人が救われ、恵まれた人生を送りながら
歳月がたくさん流れた。ミソンとは違う都市に住んでいたので会う機会がなかったが、何年が過ぎた頃、ミソンの母親から連絡が来た。ミソンが天国に旅立ったと言った。ミソンは体調が良くなり、休学した学校にも通い始め、幸せに暮らしていたがこの世を去ったと話した。私は神の前に本当に感謝した。神がミソンを愛して天国へ導くために病を与え、今ミソンは死んだが大学にまた通いながらしばらく楽しく幸せに暮らし、光栄の神の懐に逝ったからだ。絶対ミソンには福音を伝えられないと思ったときもあり、ミソンが救われないと思ったが、神が私を通してミソンが福音を聞いて救われるようにしてくださったことはとても感謝である。
最近は放送とインターネットを通して世界中の大勢の人が罪の赦しを受け、喜びで神の中に戻って来ている。これは人間にできることではないと思う。私は罪深い人間だった。私を好む人もあまりいなかったが、神は不足な私を通して、今回、全世界に福音を伝えるようにしてくださった。特に、放送を通して多くの方々が救われたことを思うと、とても驚き、感謝する。朝起きると、色んな国から救われた証がインターネットに上がってきて、本当に驚きと感謝を隠せられない。世の中は汚くて悪で醜いから神がいないように見えるが、神がこのような世の中に働かれ、高低を問わず一人ひとりを導きながら救ってくださり、新しい命を与えて生きるようにさせてくださる。私はもう年を取ってどれだけ生きられるか分からないが、神は福音が必要な人に会わせて福音を伝えさせ、神の助けでその人が救われるような、その祝福された人生を生きながら神の前に立ちたい。

合計 150
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