グッドニュース誌(日本語)
月刊「グッドニュース誌」は救いの福音と恵みの証を伝え、多くの人々をイエス・キリストの世界へ導いています。

「パク・オクス牧師の証」地の果てまで福音を、終わりの日まで主と共に_257

投稿者
goodnews2
投稿日
2021-06-19 23:59
閲覧数
333

50年前に中学生だった
ペ・ソンマンが私に会いに来るなんて…



「牧師先生、私の母が教会に行くなと言いました。」
「なぜそう言ったのか?」
「占い師がイエス様を信じれば母が死ぬと言ったそうです。」
私がキムチョンで子供たちに伝道を始めた頃、小、中、高校生や一般の方々がひとり二人訪ねてきて教会が形成された。当時の状況は大変だったが、神様が私の人生に働かれたことを思いだすと今も感謝が絶えない。
ある日の午後、ぺ・ソンマンという学生が友達と一緒に通りかかる途中、2階にあった私の教会に上がってきたので私が福音を伝えた。その後も2回ほど来て御言葉を聞き、信仰が固まった。ソンマンは弟たちも連れて毎日教会に来るようになった。
ソンマンが友達や弟たちを連れて来てから教会に学生たちが急に増えた気がして嬉しかった。ソンマンは中学生だっが思慮深くて大人っぽい面があり、私と付き合うことに大きな問題がなかった。
ところが、ある日からソンマンが教会に来なくなった。聞いてみると、ソンマンの母親が教会に行くなと言ったという。

母親が死ぬと言うのに、それでも教会に行こうとするなんて
ソンマンの父親はテグで事業を大きくしていて、母親は占い師と親しくしていた。ある日、占い師から「4月になったら滅びる」と言われたが、本当に4月にソンマンの父親の会社に問題が生じ、倒産してしまった。住む家まで奪われ、ソンマン一家は逃げるようにテグを離れキムチョンで暮らし始めた。
その後、ソンマンの母親が再び占い師を訪ねた。すると「9月にあなたが死ぬ」と言われた。以前も占い師の言葉通り4月に会社が倒産してしまったので、母親は自分が死ぬという話を聞いて深刻になった。占い師に「なぜ死ぬのか」と聞いたら、「家の中に二人の神が争っているから」と答えた。その二人の神というのは母親が信じる神とソンマンが信じる神様のことだった。母親が信じる神がソンマンの神様に勝ってないから、ソンマンの母親が9月に死ぬと言ったのだ。
ソンマンの母親は子供たちが教会に行けないように監視した。そしてソンマンとその弟たちに言った。
「以前占ったときに4月に滅びると言われて本当に倒産しただろ?今回も占ってもらったが、お前たちがイエスを信じたことで家に二人の神が争っているから私に死ぬと言われた。私は死んだらそれまでだが、お前たちがどうやって生きるのかそれが心配だ。だから教会には行くな。」
弟たちは「わかりました。教会には行きません。お母さんのほうが大事です」と答えたが、ソンマンは何も言わなかった。彼の母親は息子に対して腹が立った。
母親が死ぬと言うのに、何の返事もしないソンマンをみて腹がたった。ソンマンの母親は息子に詰め寄った。
「なぜ返事をしないのか?」
「お母さんの代わりに私が死にます。」
「今までお前だけを見て生きてきたのに、お前が死んだら母さんはどうするんだ?」
「お母さん、それなら私が家を出ます。」
母親が死ぬと言うのに、それでも教会に行くと言う息子の言葉に憤りを感じた。その日からソンマンと母親の間に葛藤が深まった。朝になれば母親は部屋の引手を掴んで誰も外に出さなかった。すると ソンマンが「お母さん、トイレに行ってきます」と言って家を出て教会に来た。それを近所の人が見て母親に話した。
「ソンマンのお母さん、ソンマンがまた教会に行きました。」
母親は気が狂いそうだった。母親が死ぬと言っても教会に行く息子が憎くなった。

これから私たちもイエスを信じよう
ソンマンから話を聞いた私は、ある日、その家を訪ねた。しかし部屋の中の風景がおかしかった。なぜなら、狭い部屋の中に洋服たんすを横に寝かせていたからだった。後で聞いたが、その家は木の神に仕えているため、木で作った物はむやみに手をつけることができないと言われた。
一度、父親が「木の神って何者だ?」と言って木を触ったことでソンマンの母親が10日間も激痛に見舞われ苦しめられたという。その後、洋服たんすに手をつけることができず、たんすが横になったままだと言った。
私が部屋に入ると、ソンマンの母親がたんすのほうに寝返り、見向きもしなかった。私が言った。
「ソンマンのお母さん、私は教会の伝道師ですが、この世で一番大きな神は神様です。ソンマンのお母さんは木の神に仕えてたくさん苦労していますが、本物の神様を信じなければなりません。そうしなければソンマンのお母さんは本当に死ぬかもしれません。神様を信じれば生きられます。必ず神様を信じなければなりません。」
聞いているのかいないのか、ソンマンの母親はまるで息もしていないように静かに横になったままだった。私が話を終えて部屋を出て靴を履こうとしたとき、部屋からソンマンの母親がソンマンに「こらっ!誰があんな人を家の中に呼んだのか!」と言った。私に話しているようだっが、私は何も言わずそのまま出てきた。
ところが、数日後、ソンマンが笑顔で私のところに走って来た。
「伝道師先生、お母さんが先生に家に来てほしいと言いました。」
「本当か?」
ソンマンがこれまでの経緯を話してくれた。私が帰った後、ソンマンの母親は息子にとても腹立たしかったという。母親が死ぬと言っても教会に行く息子に我慢できなかったのだ。父親が帰ってきたとき、母親はソンマンを叱って欲しくてその日のことを夫に告げた。
ところが、話を聞いたソンマンの父親が「そんなこと言わないで私たちもイエス様を信じよう。木の神はもううんざりだ」と言ったという。すると子供たちが約束でもしたかのように「お母さん、私たちもイエス様を信じましょう。そうすればお母さんは死にません。神様を信じるのにどうして死ぬんですか」と言った。家族全員がそう言うのを見て「私も分からないから好きにしなさい」と言った。
その後、ソンマンの母親の心にも「イエス様を信じてみよう」と思いが生じ、数日後に私を家に招待したのだ。ソンマンの家に行って礼拝をささげ、御言葉を伝えた後は食事をした。
しかし食卓はまるで法事の祭にお供え物を飾るように、リンゴを上の部分だけ皮をむいて持ってきた。あの日の晩ご飯は本当に美味しかった。私たちはとても幸せだった。なぜなら、その日にソンマンのご両親が救われたからだ。ソンマンの母親はとても明るく笑っていた。
その後、ソンマンの母親が礼拝に参加し証をした。「いつも頭痛で悩まされたがイエス様を信じたその日、夢を見たが、夢の中で部屋の下から青大将が出てきて『私は出て行く。あなたがイエスを信じるから出て行く』と言って家から出て行って川を渡った」と話した。その翌日にまた夢を見たが、今度は子蛇たちが青大将が行った所について行き「隊長が出て行ったから私たちも出て行こう。仕方ない」と言って出て行ったという。
それ以来、いつも苦しんでいたソンマンの母親の病気がきれいに治った。私たちはその家に行ってお祝いパーティーを開き、ソンマン一家が教会で証をしたり本当に幸せだった。ソンマンの父親は事業を失敗してキムチョンに来てたくさん苦労していたが、初めて笑えたと証した。

純粋だった中学生が60歳を超えた大人になって私を訪ねて来る
そのことがあって間もなく、私はキムチョンからテグに移ったのでソンマンの家族の消息を聞くことができなかった。ところが、この間、ソンマンから電話がかかってきた。彼は大型トラックを運転しているのでソウルによく来ると言った。私の家族の話をすると一度来ると言った。おそらく、今週末にはソンマンが私の家に来るはずだ。
ソンマンにとても会いたい。当時、中学生だったソンマンが今は年が60を超えたと言った。私が1969年にキムチョンでソンマンと会ったので、もはや50年余りの歳月が流れた。当時のソンマンは中学校に通っていて、その後に生まれた私の娘が今50歳なので、おそらく彼は63か64歳ぐらいだろう。純粋だった中学生のペ・ソンマンが、今は60を超える大人になって私を訪ねて来る。彼の姿がどう変ったのかとても楽しみだ。
過去を振り返えると、主が私たちを助けてくださった多くのことを思い出す。占い師の言葉に従い、木の神に仕えていたソンマンのご両親やソンマンと弟たちが教会に来て証をしながら喜んでいた姿が思い浮かぶ。小さな教会だったが、一緒に礼拝をささげ、一緒に喜んでいた時代だった。神様が働かれたことを思うたび、どれほど感謝なのか言葉には言い表せないほどだ。

私たちを愛する主の愛は変わらない
神様が私たちを愛して私たちと共におられる。私たちを敵対する人や妨害する人もいるが、神様の助けで今日まで福音の仕事が続けられることに感謝する。最近、世界各国の宗教指導者たちが私に面談を要請してきて、神様の恵みでオンラインで信仰相談や福音を伝えることができてとても感謝している。
ソンマンと会ってから50年余りが過ぎた。歳月は流れたが、私たちを愛する主の愛は変わらない。私たちを通して働くことを喜ばれる主に感謝する。私に何もなくても、イエス様お一人だけいらっしゃるのがこの世の何よりも尊いと思う。ペ・ソンマン兄弟と一緒に福音のために働くことを思うと感謝と喜びがあふれる。昔のことを振り返れば大変だったときもあったが、その一つ一つを思い出せば、私たちのために働いてくださった主がもっと大きかった。困難の中でも私たちが倒れず、すべてに勝ち抜いて福音を伝えるように働いてくださり、また教会が力強く立つように恵みをくださった神様に感謝をささげる。尊い主を信じ、罪の赦しを得る福音が地の果てまで伝えられて、すべての人が救われて神様の恵みの中で生きられることを願う。

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