グッドニュース誌(日本語)
月刊「グッドニュース誌」は救いの福音と恵みの証を伝え、多くの人々をイエス・キリストの世界へ導いています。

「パク・オクス牧師の証」地の果てまで福音を、終わりの日まで主と共に_263

投稿者
goodnews2
投稿日
2021-12-27 23:44
閲覧数
19

私は手袋を盗みません


 

「ここは軍隊だ。盗むこと以外に方法はない」

生きていく上で思いも寄らない困難が迫る時がある。 そのときは誰もが困ってしまう。1965年の冬、私は軍隊に入隊してテグにある第50師団で新兵教育を受けていた。ある日、朝起きたら、私の官物台の上に置いてあった手袋が見えなかった。寝ている間に誰かが盗んだのだ。軍隊で遭った最初の困難だった。

手袋を失った後、真冬に素手で訓練を受けるのも大変だが、何よりも内務班に知られたらひどく殴られると思って怖くなった。多くの考えが脳裏をよぎった。

「他に方法はない。私も夜中にトイレに行くふりをして他の人の手袋を持って来ることにしよう。」

軍隊ではよく窃盗が起きる。特に訓練兵のときに支給された物品をなくしても部隊員全員が同じものをもらっているので盗めば済む。

「しかし盗むときに見つかったらどうしよう。」

そう考えたとき、私が内務班の同期たちにイエスを信じろと伝道していたことを思い出した。私は軍に入隊しても福音を伝えることが何よりも幸せだった。福音を伝えれば心がとても明るくなり幸せだった。しかし、盗みを働いて見つかればこれ以上福音を伝えることができなくなる。福音を伝えられなかったら私が享受する喜びや幸せも消えてしまうだろう。喜びと幸せを失った軍隊生活はとても苦しそうだった。多くの考えが行き交った。

「それでもここは軍隊だ。仕方ない。他に方法はない。」

今までは内務班で誰かが人の物を盗んで見つかってもみんな笑いながら問題にしなかった。しかし、私の場合は違っていた。なぜなら、同期たちはみな私がイエスを信じていることを知っていたからだ。手袋を盗んだことが見つかった後に伝道すれば「泥棒も伝道するのか」と嘲笑され、そう言われたら私は顔が赤くなり言葉を失うだろう。私は心を決めた。

「私が盗みをしてもバレないかもしれない。しかしバレたら、軍隊の3年間、福音も伝えられず苦しむだろう。盗みはやめよう。」

 

「神様はこの若者を生かすことができる」

使徒の働き20章に使徒パウロはアジアのトロアス地方(現在のトルコ)で御言葉を伝えた。パウロはその地方を出てエルサレムを経由し、ローマに行く予定だったので、発つ前日に聖徒たちとパンを裂いて聖餐式を行い、御言葉を伝えた。今回発つとトロアスには二度と来なくなるのでパウロの御言葉は夜中まで続いた。

その場にユテコという青年がいたが、彼は3階の窓に腰掛けて居眠りしながら窓から落ちて死んでしまった。その時パウロの心は非常に難しくなった。「夜遅くまで御言葉を伝えたからだ。早く終わったらよかったのに。そのせいで居眠りしていた若者が落ちたのだ」という声が聞こえるようだった。「どうしよう?」パウロには他の方法がなかった。今は神様に頼るしか他の道はなかった。パウロが神様を見上げた。

「神様はこの若者を生かすことができる。」

パウロの心にその考えが浮かんだ。

「神様なら生き返らせることができる。」

パウロの心が神様に向かうと、神様がユテコを生かしてくださるという心が生じた。パウロが若者を抱きかかえて言った。

「心配することはない。まだいのちがあります。」

パウロの心が神様に向かうと神様が助けてくださることを信じるようになり、その信仰で人々を安心させた。そして再び3階に上がり、パンを裂いて食べ、夜明けまで御言葉を伝えた。人々はユテコが生き返ったことによって慰められた。

 

「戦友だろ?一足はお前にあげる」

私たちの人生にもユテコが落ちたような事件が起きることがある。手袋をなくしたとき「ここは軍隊だから他に方法がない。私も盗もう」と思った。しかし、また別の考えを思いついた。「私が盗むときバレなくても、見つかったら内務班で福音を伝えることができなくなる。誰が私の話を聞くだろうか。軍隊生活の中で一番の喜びは福音を伝えることなのに…」そう思って心の中で祈った。

「神様、助けてください。私は盗みません。手袋をください。困難に遭うなら受け入れます。手袋は盗みません。」

その日、私は驚くべき経験をした。その日は手榴弾を投げる訓練をする日だった。教育を終え、休憩時間に同期生がやってきて私の手を見ながら言った。

「パク・オクス、手袋がないのか?」

「ない。朝起きたら誰かが盗んで行った。」

「そんなことなら言えばいいのに。私には2足あるからお前に1足あげる。」

「お前、どこで盗んだ?」

「盗んでない。」

「盗んでいないのにどうして2足あるんだ?」

「私の兄がここの中隊長だ。私の手に凍傷があるから兄がもう一足くれたのだ。私たちは戦友だろ?この一足はお前にあげる。」

その同期生は手袋一足を私の手に持たせた。心の奥底から感謝の気持ちが込み上げてきた。 「神様、感謝します!神様は軍隊の中でも働いてくださるんですね!」

その後も私が福音を伝える間、助けてくれる人がいなくて困難なときもあったが、私はそのたびに神様を頼りにした。難しい時に祈れば神様は様々な方法でその問題をすべて解決してくださった。

 

神様の子どもにとって困難は、神様が働かれる良い条件

手袋一足は大ごとではないようだが、私にとっては本当に大きくて大切なものだった。軍隊生活を始めた頃に経験したその困難を通して神様にだけ頼ることを心に決め、いつも祈っていた。すると神様は私の祈りに答えてくださりとても感謝していた。再び手袋をなくしたことはないが、その後も大変なことは時々あった。その度に神様を見上げるといつも神様が働いてくださった。いつも助けてくださる神様の恵みのおかげで、私は今まで力強く福音を伝えることができたのだ。

パウロが直面したユテコの死、そして私が手袋を盗まれたことなどは困難なことのようだが、その困難が神様を見上げさせ、神様は働いてくださった。そのおかげで福音伝道が力強く続けられた。神様の子どもが遭遇する困難は本当の困難ではなく、神様が働かれるとても良い条件だ。

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