グッドニュース誌(日本語)
月刊「グッドニュース誌」は救いの福音と恵みの証を伝え、多くの人々をイエス・キリストの世界へ導いています。

「今月の説教」香油を注いだマリヤとイスカリオテ・ユダ

投稿者
goodnews2
投稿日
2020-10-22 22:42
閲覧数
1700


 

「イエスは言われた。そのままにしておきなさい。マリヤはわたしの葬りの日のために、それを取っておこうとしていたのです。」(ヨハネ12:7)

 

文|パク・オクス(グッドニュースカンナム教会牧師)

 

 

イスカリオテ・ユダは金に関心が多かった
イエスが死んだラザロをよみがえらせた。その感動をすべて言葉に表すことができるだろうか。マリヤとマルタは、イエスが兄弟をよみがえらせてくださり感謝あふれる生活を送っていた。「マリヤとマルタの心にどんな感謝があっただろうか。」それは、ただ考えるだけでも感謝だった。兄弟と一緒に過ごしながら、二人の姉妹は兄弟と一緒にいること自体が感謝だった。感謝な心がマリヤとマルタの心を主に向かわせた。
マリヤとマルタの心には、イエスがたびたび来られた。それで感謝し、またイエスのために何かをしたいという思いがあった。ある日、マリヤの心にイエスが言われた「人の子は多くの苦しみを受けて殺される」という御言葉を思い出した。マリヤは「ああ、そうだよ、イエスのために香油を用意しなければならない。」と、イエスのために晩餐を用意したいと思った。
いよいよイエスがベタニヤに来られて、マリヤとマルタはイエスのために用意した晩餐を始めた。用意した料理が出て宴会に喜びがあふれていた。そのときマリヤが非常に高価で純粋なナルドの香油を取ってイエスの足に塗った。家は香油のかおりでいっぱいになり、香油を嗅いだ人々が皆驚いた。
「これは何の匂いだ。」
「香油の匂いだ。」
「何の香油。」
「多分ナルドの香油に間違いない。私もナルドの香油については話だけは聞いたが直接嗅いだことはない。」
すべての人々が香油の香りに酔っていた。その場にイスカリオテ・ユダもいた。ユダは香油についてよく知っていた。
「これはナルドの香油に間違いない。私は匂いで分かる。これくらいの香油であれば三百デナリ以上でないと買えない物なのに、本当にバカなことだ。どれほど高い香油なのか、それをイエスの足に注いでしまうなんて正気ではない。」
他の人々はみな香油の香りに酔って感謝しているのに、ユダは言った。 
「なぜ、この香油を三百デナリで売って、貧しい人々に施さなかったのか。」
イスカリオテ・ユダの話を聞いて人々は思った。
「この香油が三百デナリもするの?ナルドの香油がそれほど高いものか。それをイエスの足に注ぐなんて無駄遣いだ。」
人々の考えがみなユダの話の方に引きずられた。考えのない人は易く他人の話に誘われてしまう。ところが、イエスが言われた。
「そのままにしておきなさい。マリヤはわたしの葬りの日のために、それを取っておこうとしていたのです。」
イエスが香油を注いだことについて話をし、引き続き言われた。
「世界中のどこででも、福音が宣べ伝えられる所なら、この人のした事も語られて、この人の記念となるでしょう。」
このとき、イスカリオテ・ユダがイエスの御言葉を聞いて「あ、そうだったのだ。私が間違えたのだ。マリヤは本当に考えが深くてイエスが亡くなることを前もって知り、イエスの葬りの日のために高価な香油を用意したのだ。私は金だけに関心があるものなのに、マリヤは本当に信仰のある人だ。」と思うべきだった。ところがユダはそのように思わなかった。サタンがユダと近く、ユダもイエスよりサタンに近かった。このときサタンがすぐにユダの心に考えを入れた。
「イエスよ、それでもこの香油をかけて捨てるのは無駄遣いです。そのまま置いて皆がただ匂いを嗅いで、香油は売って貧しい人々に施すことができたでしょう。もしくは、香油を少しだけ注いでも良かったのに、これは無駄遣いです。」
イスカリオテ・ユダの心にこのような考えが入っていたと思う。

 

 

踏み石を置けば難しい考えも簡単になる
昔、田舎では部屋に入るとき、床に上がって部屋に入った。ところが床はかなり高くて庭からすぐ上がることが簡単ではなかった。それで踏んで上がれるように高さ20~30センチほどの踏み石を床の前に置かれていた。誰でもそのまま床に上ることが難しくても、石でできた踏み石を踏んで上がれば簡単に上れた。それで昔田舎の家では、床の前にはどこにも踏み石が置かれていた。私たちの心の世界でもそうだ。ある考えは難しい場合があるが、踏み石を置けば難しい考えも簡単にできる。
 マリヤがイエスの足に香油を注いだことはヨハネの福音書12章に出る。
このとき祭司たちがイエスを殺そうとした。イエスだけでなくラザロまで殺そうとした。イスカリオテ・ユダはその間に立っていた。そのときユダはイエスに言われた御言葉を聞いて悔い改めるべきだった。
「ああ、私の考えが本当に間違っている。私は金ばかり考えていたが、マリヤはイエスが亡くなることを知って葬儀を前もっと用意し、イエスに尊い香油を注いだ。マリヤは幼いのにどうしてこのように考えただろうか。私はとても恥ずかしい。私はイエスの弟子だが、私の考えには金しかない。」
ところがユダは、イエスの話を聞いても悔い改めて心を入れかえなかった。「それでもそうだよ、こんなに高価な香油を無駄遣いするなんて。」と思った。

 

 

感謝が心にいっぱいになっている人は、マリヤのように尊いことができる
私たちはイエスが十字架で流した血によって救われた。思えば思うほど有難い。イエスは十字架に付けられて亡くなったが、多くの人々が依然として罪の中で生きているが、私は神の愛を受けて罪の赦しを受けた。私は勉強もできなくてお金もないが、罪の赦しを受けたことがとても感謝である。そして私の心にイエスがおられて私の人生を導いてくださる。
踏み石は床に易く上れるように支えてくれる。そのようにイエスの血によって罪の赦しを受けた感謝に浸っていれば、心が世に簡単に引きずられるとか肉的に流れにくい。ところが罪の赦しを受けてもただ生活中心に過ごせば心に感謝を抱くことができず、心に感謝のない人はマリヤのように香油を用意できず、かえってイエスに不満な心を持つようになる。
ユダはイエスが言われた「そのままにしておきなさい。わたしの葬りの日のために、」という御言葉が気に入らなかった。それでサタンが入れた考えに導かれてしまった。もし、ユダに「私の考えが間違っている。マリヤは考えの深い人で、本当に知恵がある。幼いのにどうしてそのように思ったか。」という心があったら、サタンが彼にイエスを売りたいという考えを入れようとしたとき受け入れなかっただろう。
床が高くて易く上れないとき、踏み石があって易く上れるように、私たちの心に気に入らないことが多ければ、ユダのようにサタンが入れてくる考えが入りやすく、イエスに対する感謝が心にいっぱいである人は、マリヤのように尊いことができる。

 

 

周囲にある感謝すべき条件を集めて心に置けば
主日礼拝に一度抜けることもあり、祈りを一度もしないこともあり、感謝の心なしで食事をする場合もある。しかし、私たちの生活には感謝すべき条件があまりにも多い。そのような感謝なことを集めて心に置けば、私たちのうちにイエスが働き易くなる。反対に心が肉の思いでいっぱいになれば、サタンの声を聞いて破滅の道へ進むようになる。
堕落して罪を犯し福音に逆らって非難をする人々は、その心に不満や欲望がいっぱい入っているからである。反対に主のために生きる人々は、マリヤのようにイエスに対して感謝があふれる人々である。小さな考え一つ一つが私たちをマリヤのように尊いことをさせたり、イスカリオテ・ユダのように呪いの道へ進むようにもする。
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