「パク·オクス牧師の証」地の果てまで福音を、終わりの日まで主とともに_249

地の果てまで福音を、終わりの日まで主とともに_249 | パク・オクス牧師の証

困難なとき、
より輝くキリスト者の人生

神は、なぜペリシテ軍隊にイスラエルを攻撃させたのか
神はサウルをイスラエルの王に立てた。ところがある日、第一サムエル記13章5節に「ペリシテ人もイスラエル人と戦うために集まった。戦車三万、騎兵六千、それに海辺の砂のように多い民があった。」というみことばのように、ペリシテの大軍が攻めてきた。当時、サウルの兵士は600人だけだった。人の目で見ればイスラエルは滅びるしかなかった。サウルは神が立たせた王なので、神を信じて大胆に立ち向かえば必ず神が助けてくださるはずだ。ところが、サウルは神が立てた王で神がともにおられるのにもかかわらず、彼は神を信じなかった。彼が神に頼って走って行ったなら、どれほど良かっただろうか！
次の14章には、サウルの息子ヨナタンが登場する。ヨナタンはダビデを愛していて、2人は友達だった。ヨナタンはダビデから信仰を学んだので、自分の道具持ちの若者と一緒にペリシテ先陣に向って行き、ペリシテ人を打ち殺し、勝利した。
神は、なぜペリシテ軍にイスラエルを攻撃させたのか。神を信じない人々は、すべてが整えられたときに戦争をする。そのため相手が自分より大きくて強ければ恐れる。しかし神を信じる人々は、自分の力が足りなくても神に頼って前に出て行く。そういうわけで神を信じる人が一番強い者になるのだ。

信仰のある人は平穏なときより困難なときに輝く
私は福音伝道者として生きながら多くの困難に遭った。しかし、私たちは神を信じるので、困難が生じたときは不平を言うのではなく、神を信じる信仰で立ち向かってきた。神が私たちとともにおられたので、どんな困難があっても、神の恵みで圧倒的に勝利を勝ち取った。そのため、信仰のある人は平穏なときより困難なときにもっと輝くのだ。
生きていく中で困難に遭うたび、「人間的な方法で解決するのか、神を信じる信仰で解決するのか」という心の戦いが始まる。そのたび、神は人間の方法で解決するなら滅びるという事実を私に見せてくださった。それで神を信じる信仰で歩み続けたら、どんなときも神の恵みを経験することができた。

福音のために生きているのに、なぜこんなことに遭わせるのか
1968年に軍隊から除隊した私は行く所がなくて、入隊する前に数ヶ月間過ごしたアプコットンに行った。そこで夏の子ども伝道チームを募集し、1ヶ月間、25の教会に招かれて子どものための集会を開いた。その年、私たちは1万人を超える子どもたち、主日学校の教師、一般の聖徒たちが救われる喜びを味わった。冬にはある教会の集会講師として招待され、福音を伝えたりもした。
1969年からはキムチョンという都市で福音を伝えることにした。しかしキムチョンで牧会をするためには住む家が必要だった。ちょうど私に3500ウォンがあったので、そのお金で足りると思ってキムチョンに向った。当時、私は除隊して間もないときだったので、経済感覚もなく賃貸料がいくら必要なのかも知らなかった。ところで、住む家を調べてみたら、7万ウォンほどが必要だった。助ける人は誰もいなかったが、私には神がおられた。1969年春、私は神の恵みで家を借りることができ、キムチョンで福音を伝えるようになった。
私たちが借りた家は月極ではなく、保証金だけで契約できる家だったが、ある日、家主は何も言わず、その家を銀行に引き渡して逃げてしまった。そのことで私は途方に暮れていた。「神様がおられるのに、私たちが福音のために生きているのに、なぜこんなことに遭わせるのか？」理解できなかった。心がもどかしくなった。その問題を解決する道もまったくなかった。私は毎日祈るほか方法がなかった。銀行の支店長は度々訪ねてきて、その家から出て行ってくれと言った。当時、私には1万ウォンもなかったが、結局、20万ウォンにもなる保証金も返してもらえないまま、その家を出て行くしかなかった。神の他にその問題を解決できる方法はどこにもなかった。

私は夢を見ているようだった
ある日、祈りをしていると、「外に出て新しい家を探してみろ」」という心が生じた。祈りを終えてから外に出て家を探してみると、ちょうど私の家の近くにある建物の2階の空きオフィスを貸し出していた。保証金は20万ウォンだった。私はそのオフィスがとても気に入った。しかし、私にはお金がまったくなかったので諦めるしかなかった。
それから5ヶ月ほど経ったとき、その日も夜明けに起きて引っ越す家のために祈っていた。ところが、以前見つけたオフィスを思い出した。再び訪ねてみると、まだ空きオフィスのままだった。その建物の大家に会おうとしたが、家には子どもしかいなかったので、その日の夜にまた訪ねて大家に会った。私の心には神がこの家をくださるという信仰があった。そのため大家に私が神のしもべだということを伝えて、「今お金はないが、この家を貸してほしい」と言った。50代半ばの大家は、目をつぶってしばらく考えてから口を開いた。
「私は市内のジザドンにあるジザ教会の長老です。神様が私に国道沿いにこんなに良い建物の主になるようにしてくださいましたが、神のしもべがここを使いたいというのに、どうやって私が断れますか。２階を使ってください。」

私が生きていく中で遭遇する困難、
それは困難ではなく、
神が働いてくださる機会だった。

私はまるで夢を見ているようだった。私たちは1時間ほど一緒に話を交わした。話を終えて家に帰ろうとしたとき、大家が言った。
「しかし手ぶらで入居するとお互いぎこちないかも知れないので、少しでもお金を持って来てほしいです。いくらぐらい用意できますか？」
「8万ウォン程度は用意します。」
私も知らないうちに8万ウォンと言ってしまった。
「8万ウォンで結構です。」
しかし8万ウォンをどうやって調達すればいいのか、途方に暮れていた。私にはお金がまったくなかったが、神は私が想像もできない方法で、4日間に8万ウォンが用意できるようにしてくださった。
今考えても、あの長老のことは忘れられない。歳月が経った後、その長老を私の教会に招いて一緒に食事をした。その後、長老が亡くなったという知らせを聞いて、クミの葬儀に参列して祈りをささげた後、長老を見送った。

キリスト者はどんなことに遭っても、神が勝たせてくださる
私が生きていく中で遭遇する困難、それは困難ではなく、神が働いてくださる機会だった。私の力が及ばない困難が生ずる度に、その問題を私が解決するのではなく、主が私とともにいて解決してくださった。そのため、困難に直面する度、主の働きを経験できる機会になった。困難がなかったら何もしないで過ごすはずなのに、困難が生じるたび、私には能力もないので、主が働いてくださったのだ。私が遭遇する苦難は、私の中で信仰が大きく育つ機会となった。キリスト者はどんなことに遭っても、神がともにおられて勝たせてくださる。それがキリスト者だ。