グッドニュース誌(日本語)
月刊「グッドニュース誌」は救いの福音と恵みの証を伝え、多くの人々をイエス・キリストの世界へ導いています。

「レビ記いけにえ講解」穀物のささげ物②

投稿者
goodnews2
投稿日
2021-04-16 00:41
閲覧数
354

小麦粉の上に油を注ぎ
神の前で自分の思いを捨て、神がどこへ導かれても聖霊に従う生き方こそ、
小麦粉の上に油がそそがれて尊いかたちになる生き方であり、
神が喜んで受けてくださる穀物のささげ物であります。


レビ記の2章には、小麦粉ということばがとても多く出ます。そして、小麦粉と一緒に使われた単語がありますが、それは「油」という単語です。神は、穀物のささげ物をささげるときはかならず油を混ぜるようにと、はっきり言われました。そして、旧約聖書の中では、「油」という単語がさらに多く使われています。「油をそそがれた者」という単語も使われています。「油をそそがれた者」には、誰でもなれるわけではありません。神が油をそそがれるのは、祭司や預言者と王を任命するときであり、この「油をそそがれた者」とは、メシアであるイエス・キリストを示します。そして、イエス・キリストを信じたことにより、聖霊が臨まれた私たちもイエスと同じく「油をそそがれた者」として聖書に表現されています。また、聖書で言う「油」とは、聖霊を示しています。

神とは異なる心が入ってきてから
神が天と地を創造されたとき、アダムとエバは、神とまったく距離を感じませんでした。つまり、神のみこころとアダムの思い、神の計画とアダムの計画が同じだったということです。アダムは神のみことばに素直に従いました。神と何の距離感もなかったため、心の中をありのままに表現することに何の負担感もなく、神の前でありのままを見られるのが何の問題にもなりませんでした。
ところが、ある日、人間は善悪の知識の木の実を取って食べました。「あなたがたがそれを食べるそのとき、神のようになる」と蛇に誘惑され、「神のようになり、神に立ち向かってみよう」という挑戦的な心に捕われました。 そして、その実を取って食べた瞬間、彼らに変化が起こりました。突然彼らの考え方が変わり始めたのです。それまでは見られなかったものを見る目が開かれ、恥ずかしさ、恐れ、悲しみが訪れました。アダムとエバに恐れや悲しみ、苦痛が訪れたのは、彼らの思いが神の思いと同じではなくなったことを意味します。
 今日、私たちの中の誰でも、自分の思いが神の思いと同じで、自分の計画が神の計画と同じであるなら、私たちが恐れて心配することは何一つありません。しかし、私たちが恐れたり、悩んだり、必死に頑張って人の上に上がろうとする理由はなぜでしょうか。それは、神が望まれないことをし、望まれないものを得ようとするからです。もし自分のやりたいことが神のみこころと同じであれば、自分が心配しなくても神が働いてくださるはずです。しかし、神が喜ばれない目的があるため、人間の方法が必要であり、悩んだり、悲しんだり、恐れたりするのです。
聖書をよく読んでみると、善悪の知識の木の実を食べてからの人間の思いは、神が与えられたものではないことに気づくはずです。罪を犯した後、人間は神が造られた本来の人間ではなくなり、神が与えられた心ではなく、異なる心を持つようになりました。以前とは違って、彼らは裸になった自分たちの姿を見て恥ずかしいと思いました。神の声を聞いたときに彼らは恐れるようになりました。以前には感じることのなかった異常な思いなどが心の中から芽生えてきました。その思いが成長し、憎み、妬み、淫乱という思いとして人間の中に場所を占めました。人間は悪な力に支配されるままに、罪の中で生きていくようになりました。

律法を授けられた神のみこころ
神が、人間を造られるとき、その心の中に憎しみや殺人しようとする心などは入れておられません。何のために神が人間の心に神が嫌われる心を入れられるでしょうか。多くの人々がどうして自分が罪を犯すのか知りません。どうして、憎みや淫乱な心があがってくるのか、どうして嘘をつくのか、どうして恐れがあるのか、どうして神に逆らうのか知らないのです。そして「これさえ直せばできるかも…」と思います。その思いに従って祈ったり、真に十分の一をささげたり、聖書を熱心に読んだり、集いに参加します。
しかし、罪を犯すまいと頑張ってもできないのです。人間が罪を犯すのは、不従順の霊であるサタンに支配されているためです。
神が人間に律法を授けられました。親を敬いなさい。殺人をするな。姦淫するな。他人の物を盗むな。偽証するな。他人の物を貪るな…。など、すべてが良さそうに見えます。神が律法を授けられたとき、「こんな戒めはよくないです。私たちは守ることはできません」と、反対した人は一人もいませんでした。皆、「これは素晴らしい戒めだから当然守るべきだよ」と思いました。
しかし、いざ守ろうとすると、誰一人守ることができませんでした。人間を強く引いていく、ある力によって律法を守ることができなかった人間は、悪で汚れた存在になりました。この世に生きているすべての人間は、サタンの強い誘惑によって律法を守れず、罪を犯したくなくても罪を犯すようになりました。嘘をつきたくなくても嘘をつき、姦淫したくなくても淫乱な罪に引かれていく、実に哀れな位置に置かれてしまいました。サタンに騙されてもそれを知らない人間に、罪を犯すしかないことを悟らせるために律法を授けられました。

新しい心を与えようとされる神
神は、人間と新しい契約を結ぶことにしました。新しい契約は、律法とはまったく違いました。
『見よ。その日が来る。--主の御告げ--その日、わたしは、イスラエルの家とユダの家とに、新しい契約を結ぶ。』(エレミヤ31:31)
『彼らの時代の後に、わたしがイスラエルの家と結ぶ契約はこうだ。――主の御告げ――わたしはわたしの律法を彼らの中に置き、彼らの心にこれを書きしるす。わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる。』(エレミヤ31:33)
サタンが人間の心に入ったことによってすべての人間が罪に陥りました。そのため、神は人間に新しい心を与えようとされるのです。神が結ぼうとする新しい契約は、神のみこころや神の霊を私たちの心に入れて私たちを新しくし、人間の心がこれ以上空中の権威を持つサタンに支配されず、聖霊に導かせるためのものです。聖霊が私たちの心をつかさどると、私たちの思いは神の思いと同じになるのです。

罪とともに生きると私たちの心は罪に定着します。嘘をつくのが恥ずかしくないし、憎むことや妬むことも自然になります。神は、そのような心では神に仕えることができないと言われました。主日をしっかり守り、十分の一をきちんとささげ、熱心に聖書を読んで、教会の奉仕活動に欠かさず参加しても、無駄なことです。
 神は、新しい心を与えようと願われました。それは、私たちを引いていく罪悪な心ではなく、新しい心を私たちの中に置き、神のみこころを私たちの心に書き記し、神は私たちの神となり、私たちは神の民となるためでした。

油がそそがれてこそ
レビ記の2章には、「小麦粉の上に油をそそぎ、…」ということばが多く出ます。その油は聖霊を意味します。きれいな小麦粉になっても油がそそがれないと、ささげ物として使えません。私たちの心が砕かれたことで、以前のサタンが働いていた汚れた心が直されることではなく、私たちの心の中に新しい心が入らなければならないのです。その砕かれた私たちの心の中に、新しい心、つまり油としての聖霊がそそがれ、その聖霊の働きによる賛美と感謝、証、祈りこそ、神が喜んで受けてくださるものです。
イエスがよみがえられて天に上られるとき弟子たちに命じられました。
『彼らといっしょにいるとき、イエスは彼らにこう命じられた。「エルサレムを離れないで、わたしから聞いた父の約束を待ちなさい。ヨハネは水でバプテスマを授けたが、もう間もなく、あなたがたは聖霊のバプテスマを受けるからです。」』(使徒の働きの1:4~5)
イエスは、十二人の弟子たちをお選びになり、三年間教えられました。十二人の弟子たちはイエスとともに歩みましたが、彼らの思いはイエスの思いとは異なりました。彼らにイエスは全然理解できませんでした。
 一例を挙げると、イエスがこの世におられたとき、ご自分が「十字架につけられて死に、三日目によみがえらなければならない」と言われました。ところが、弟子たちはそのような話がとても嫌で、イエスがイスラエルを回復することだけに感心がありました。しかし、イエスは、十字架につけられて死なれました。イエスが十字架で死なれたとき、弟子たちは「イエスがいつも言われたとおりに本当に死なれたのか。それなら、言われたとおりによみがえられるかも…」という思いくらいは、当然すべきではないでしょうか。しかし、「イエスがよみがえられるかも」と思うどころか、イエスがよみがえられた後、弟子たちの前に現れても信じませんでした。また、他の弟子たちが「私たちは主を見た」と言っても、トマスは「私は、その手に釘の跡を見、私の指を釘のところに差し入れ…決して信じません」と言うほどでした。
私たちが知っておくべきことは、イエスはペテロに何の期待もされなかったということです。ヤコブ、ヨハネにも期待されませんでした。ただ、彼らの心の中に臨まれた聖霊が彼らを変えてくださることだけに期待しておられました。そのため、ペテロがイエスを否認したことがあってもイエスには何の問題にもなりませんでした。彼らが、「パンはあったか、無かったか」ということに気を取られていても何の問題にもされませんでした。神と思いが同じだったアダムとエバにサタンが入ってから彼らが変わったように、神に逆らって罪を犯した私たちに聖霊が入られると、私たちも変わるからです。そのために、イエスは天に上って行かれるとき、「エルサレムを離れないで、…父の約束を待ちなさい。」と弟子たちに命じられたのです。イエスを否認して再び魚をとりにガリラヤに行ったペテロですが、彼の心の中に聖霊が入られると必ず変わるということを知っておられました。イエスはペテロに期待されたのではなく、聖霊に期待しておられました。

聖霊に導かれる生き方
聖霊は神の約束による賜物です。神がペテロ、アンデレなどの弟子たちに聖霊として臨まれました。そして、彼らは以前とはまったく違う人生を歩むようになりました。表面的には何も整わず、まともな制度もありませんでしたが、彼らの会合は聖霊によるものであり、聖霊がともにされる教会でした。
神の前で自分の思いを捨て、神がどこへ導かれても聖霊に従う生き方こそ、小麦粉の上に油がそそがれて尊いかたちになる生き方であり、神が喜んで受けてくださる穀物のささげ物であります。救われた私たちが、以前にはサタンに引かれたように、これからは聖霊に導かれる人々となりました。罪から赦されていない方の中には聖霊が臨まれないので、聖霊に導かれることもできません。いくら「聖霊充満」を叫んでもその心の中には聖霊が臨まれることはありません。そのような方は、心の中に聖霊が働かれるようにまず罪の赦しを得てから、小麦粉に油を混ぜた「穀物のささげ物」としての人生を歩むことを願います。

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