グッドニュース誌(日本語)
月刊「グッドニュース誌」は救いの福音と恵みの証を伝え、多くの人々をイエス・キリストの世界へ導いています。

「信仰とマインド」子を正しく導く知恵のある親

投稿者
goodnews2
投稿日
2020-10-23 08:31
閲覧数
513
子を正しく導く知恵のある親

リュ・ホンリョル(グッドニュースジョンジュ教会の牧師)

昔、大邱で教役をしていたときの話である。海外ボランティアの帰国発表会に市長を招こうと訪ねていったことがある。市長にIYFの人格教育と海外ボランティアプログラムの成果について話すと大学生たちの活動と変化に感動を受け、最近自分が経験したことを話してくれた。

ある日、列車に乗ってソウルに向かっていたときの話だという。車両は満席で乗客は皆静かに窓越しに外の風景を眺めたり、本を読んだりしながら、それぞれ旅行を楽しんでいた。そのとき突然5、6歳ぐらいに見える子供が椅子の上に上がってピョンピョンと跳ねたり、げらげらと笑ったり、大声で叫んだりと騒ぎ立てた。乗客の皆さんは不愉快な顔をしていたが、その子はまったく気にせず騒ぎ立てていた。そんな中、市長とその子供の目がぱったり会った。その瞬間その子供は静かになって座り込んで泣き出した。理由は、市長が眉間にしわを寄せ、静かにしなさいというサインを送ったためだった。すると隣に座っていた母親が立ち上がって子供の目が向かっていた先を見つめた。そして眉間に寄せていたしわをまだ伸ばせていなかった市長を見つけた。当然母親が謝って子供を注意してくれると思っていたのだが、むしろ市長を指差ししながら「私の息子に何をしたんですか」と怒鳴られたという。
市長は困惑した当時の話をしながら、そういう親の下で育つ子供を心配した。「子供の自由が大事ならそこにいた80人余りの乗客の自由も大事なのに、ほかの人の自由は踏みにじって自分の息子だけを考える母親が本当に子供を愛していると言えますか」と最近子供の教育がよくできない親が増えていて問題だと心配した。

続けて市長は青少年たちに有意義なプログラムを作って希望を与えているIYFの活動を称賛し、その後、帰国発表会にも参加し祝辞を述べ、最後まで舞台を楽しまれた。

知恵のある親は神とその御言葉だけを信じる
人の心と体を作られた神は聖書でこのように言われた。
「むちを控える者はその子を憎む者である。子を愛する者はつとめてこれを懲らしめる。」(箴言13:24)
「むちと叱責とは知恵を与える。わがままにさせた子は、母に恥を見させる。」(箴言29:15)
「愚かさは子どもの心につながれている。懲らしめの杖がこれを断ち切る。」(箴言22:15)
人は神の御言葉だけを信じなければならない。そしてはっきり知っておくべきことは、人は胎内にいたときから死ぬときまで、偽り者であってひどく腐敗した心を持っているということである。かわいくて愛おしい子供、目に入れても痛くない自分の子供も例外ではない。知恵のある親は真理である神とその御言葉だけを信じる。
むち、叱責、懲戒、このような用語に負担と拒否感を感じる人は多いだろう。それでも子供を本当に愛している親はその負担を乗り越え、神の御言葉に従って子供を教える。唯一神だけが偽りがなく、神こそ自分の子供を正確で正しく教えられて、導ける方であるためである。
懲戒を与える時は悲しく感じられても
美容室を営んでいるある婦人がいた。彼女は離婚していて実家の母親が息子を育ててくれた。息子は顔もハンサムで、肌もきれいで、体格も良いほうだった。しかしその息子は誰からも治められず、小学校に入って早々問題を起こした。授業時間に机の上に登っていたずらをしたり、女の子のスカートをめくったり、2年生のときは女性の先生が学校にスカートを履いてこないという理由で学校に行かなかった。
少し変わった子だとしても学校で一つ一つ教えていけば問題にならない。しかし問題はおばあさんだった。おばあさんはほとんど毎日学校に行って「なんで孫を叱るんですか。子どもの話を少し聞いてあげれば良いんじゃないですか。どうして先生には知恵がないですか」と抗議し、教師をたしなめた。おばあさんは孫が泣きながら帰ってきたり、暗い顔で帰ってくると誰かが愛おしい孫を苦しめたという思いで心を痛め、腹を立てた。
時が流れ偶然その子の話を聞いた。彼は社会生活ができず放蕩した生活をしていた。本当にもどかしい思いがした。
「すべての懲らしめは、そのときは喜ばしいものではなく、かえって悲しく思われるものですが、後になると、これによって訓練された人々に平安な義の実を結ばせます。」(ヘブル12:11)
このように子供のときの教育はとても重要である。ひとりの子供の人生の道がその時期に決まるためである。

家庭教育が子供の人生に決定的な影響を与える
第一サムエル2章に出てくる祭司長エリの家を見て、家庭教育がどれほど重要であるかを改めて考えさせられる。いつか海外奉仕団のワークショップで面接をして驚いたことがある。子供のときから教会の主日学校に通い、教会の中で学生時代を送り、大学生になったある青年が、海外ボランティアワークショップに参加していながら面接で落ちることを望んでいたのだ。面接を受ける態度や話し方がとても不真面目だった。私は彼と個人的に話をした。彼は親に心を閉じていて、親が責めるから教会に通っただけであって、心からは世の中の友達が好きで、世の中が好きだった。ワークショップにも親の要求に応じて参加しただけで、まったく関心がなかった。
私たちは家庭教育を軽く思うときが多い。子どもたちは放っておけば自然に教育され、外部の良いプログラムに送れば何とかなるという甘い考えは間違っている。家庭での教育は子供の人生に決定的な影響を与える。人の一生を通して最も大きな影響を受ける所は家庭である。
人格的な家庭で育った子供は一生を人格者で生きる。厳しい家庭で育った子供は一生を厳しい原則の下で生きる。そして信仰の家庭で育った子供は信仰の道を歩む。長官や大統領のように高い位にいるとしても必ずしもその人が高貴な人格の持ち主であるとは限らない。高い位や名誉を追求する教育よりイエス・キリストを主人として受け入れる心を持つように指導し教育することが重要である。イエスの人格だけが真で、永遠である。

堕落した二人の息子ホフニとピネハス
エリ祭司長の二人の息子、ホフニとピネハスは生まれたときから祭司長という職分が与えられた。しかし家庭教育がまともにできずエリ祭司長の家庭は破断した。職分だけに関心を持つと結局その子供と家庭を破滅に追い込むことになる。
エリは祭司長という尊い職分にいたにもかかわらず彼の二人の息子はひどく堕落していた。彼らは出生時から祭司長だったにもかかわらず生贄を捧げる儀式を妨害する人になってしまっていた。そういうのを見ると信仰とは自然に継承され発展するものではなく、神の恵みの中で徹底した教育と訓練によるものであることがわかる。
第一サムエル2章の24節で「子たちよ。そういうことをしてはいけない。私が主の民の言いふらしているのを聞くそのうわさは良いものではない。」と言われた。祭司長の二人の息子が民たちの生贄を邪魔したのでその息子たちの罪が主の民たちに拡散されることを防がなければならなかった。しかしエリは個人の優しい性格をより大事に思って、二人の息子を神より愛し、それによってエリの家は罪の赦しを得る道がなくなってしまった。
律法では親に逆らう子どもは公に殺すと言われた。
「かたくなで、逆らう子がおり、父の言うことも、母の言うことも聞かず、父母に懲らしめられても、父母に従わないときは、その父と母は、彼を捕らえ、町の門にいる町の長老たちのところへその子を連れて行き、…町の人はみな、彼を石で打ちなさい。彼は死ななければならない。…」(申命記21:18~21)
エリは二人の息子を早めに懲らしめ、二人の息子の愚かさを追い出さなければならなかった。これとは反対にサムエルは、ホフニとピネハスとは明暗が分かれる、明白に異なる姿を見せる。一方は滅びのどん底にはまっていく姿を、一方は新しい時代の明星として徐々に成長していく姿を見せてくれる。
家庭での教育は子供の一生を左右する。信仰に基づいて立てられた代案学校や海外奉仕団などはとても良いプログラムである。しかし親が子供をそこに送ったからもう大丈夫だと思い、家庭の中では自由にさせても良いという心で子供を育てるならそれは誤った心である。愛する子供がこの時代の模範になる主人公として成長してほしいと願っているなら、家庭でも親が正しい心を持って信仰に基づいた家庭教育をしなければならない。
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