信仰の手引き(日本語)

希望を取り戻した捕虜の少女

投稿者
goodnews2
投稿日
2023-11-07 00:42
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捕虜として捕らえられてきた少女
遠い昔、イスラエルで戦争が起きました。アッシリヤが攻めてきたのです。アッシリヤは大きい軍隊を率いて、イスラエルを打ち、民たちを捕らえていきました。その時、一人の少女がアッシリヤに連れていかれました。その少女はアッシリヤの軍隊の将軍であるナアマンの妻の小間使いになりました。
少女は朝から家中を掃除して、洗濯をして、料理をするなど、大変な生活を送っていました。夜になれば自分の小さな部屋で涙を流しました。
「なんで私はここで大変な生活を強いられているの?お母さんとお父さんに会いたい。いつまでこのように生きなければならないの?」
大変な時は神に向かって恨みが出てきました。
「神様、なぜ私を捕虜にさせたのですか? なんで私を守ってくださらなかったのですか?」


少女の新しい心
そんなある日、少女はナアマン将軍がツァラアトに冒されたことを知りました。最初は「ご主人様がツァラアトだなんて、私もツァラアトにかかるかもしれない」と恐れました。そうしているうちに「いくらツァラアトが治せない病気だと言っても、サマリヤにいる預言者エリシャに会えば病気が治るのに」という考えが上がりました。ナアマン将軍が預言者エリシャを知らないのがもどかしかったです。すると「私が主人に預言者の話をして差し上げよう。将軍のツァラアトが治ればどれほど喜ばれるでしょう?あぁ、神がこのために私をここに連れてきたのだ!」という心が生じました。
少女はその時まで神がなぜ自分を捕らえさせたか理解できなくて神を恨みました。いつまで親と離れて奴隷の生活をしなければならないか苦しみました。ところが今その心が変わったのです。




少女を通して働いた神
状況は何も変わっていなくても少女はそこで暮らすことがうれしくて、希望が溢れました。ナアマンの妻が少女の変わった姿を見て尋ねました。
「お前、何かいいことがあるの? 最近笑いながら過ごしているね」
「はい、奥様。ちょうど申し上げたいことがありました。将軍様がツァラアトにかかっていますね」
「お前! それをどうして知ったの? かってに言いふらすとどうなるかわかるよね?」
「心配なさらないでください。ところで奥様、私はツァラアトを治す道を知っています」
「何だって? 有名な医者たちも治せないと言ったのに、どうやって治すと言うの?」
「私の国サマリヤに行けば預言者エリシャがいます。彼は神の人です。だからどんな病気でも治せます」
「それは本当なの?」
「はい、預言者は確かにツァラアトを治せます。それを伝えたいです。私はずっと自分がここに捕らえられて来た理由がわからなくて苦しかったのですが、やっとわかりました。神が将軍の病気を治してあげるために私をここに送ったのです」
ナアマンの妻は少女が真剣に話すのを聞いて「主人がそこに行けばツァラアトが治るかもしれない」という考えになりました。すぐ自分の夫にその話を伝えると、ナアマンは預言者エリシャを訪ね、ツァラアトが治って帰って来ました。少女のお陰で、ナアマンの家に平和と幸せが訪れました。


再び登る太陽を考えると
南太平洋にある国、キリバスにはこんな話があります。夕方、日が暮れる時、子供たちは泣きながら言います。
「ママ、太陽が海に落ちたよ、これから暗くなるのにどうしたらいいの?」
するとお母さんはこのように話してあげるそうです。
「大丈夫! 海の底には小人たちが暮らしていて、その小人たちが夜の間に新しい太陽を作っているよ。今も小人たちが太陽を作っていて朝になるとそれを海の上に押し上げるの。すると太陽が昇り世界を明るく照らす。だから日が暮れるからって悲しまないで」
小人たちが太陽を作り海の上に押し上げるわけではありませんが、朝になると太陽が再び昇ります。太陽が海に沈むからといってなくなるわけではありません。しかし、今暗いという理由で悲しむ人は、不幸に生きるしかありません。反対に明日の朝再び太陽が昇ることを待ち望む人たちは、希望を持ち幸せに暮らせます。




困難は神が与えた練習問題
時には私たちの手に負えない困難に遭う時があります。それは「こういう時、私を頼ってみなさい」という、神が私たちに与えた練習問題です。そのため、辛い時でも神が助けてくださることを信じて、待ち望まなければなりません。「神様、私にこのような困難があります。この問題を解決してください」とお祈りしてみてください。そうすれば「あぁ、あの時は知らなかったけど、神は私をこのように助けてくださったのか」 「振り返ってみると私がこんなに大きい祝福を受けたのか」こういう事がわかります。捕虜の少女が神の御心を知り幸せになったように、私たちの人生も幸せになり、希望溢れると信じます。